「交通経済学」とは
交通経済学とは一体何を学ぶ学問なのでしょうか?
経済学と付くことからもわかる通り、道路・航空・鉄道・海運・物流といった交通現象を
主にミクロ経済学の視点から分析する応用経済学の一分野ですが、都市・地域経済学や地理学、産業組織論、数理(計量)経済学、交通工学や土木工学といった様々な学問と密接に関わる非常に学際的な学問です。
交通経済学を看板に掲げる加藤一誠研究会をはじめ交通関係の講義は商学部に設置されていますが、他大学でも交通論は従来的に商学部に設置される傾向にあります。
これは経営学的要素のある「海運論」、「空運論」といった講義が従来的に商学部に設置され、これらが「交通論」として統合されたことを起因としています。
ゼミ長挨拶
皆さんこんにちは! 加藤ゼミ8期代表の石崎愛菜です。
加藤ゼミは、加藤一誠先生による交通経済学及びアメリカ経済を専門とする研究会です。
と言いましても「交通経済学ってなんだろう?」と疑問に思う方もいるでしょう。私もその一人でした。しかし実は身近に存在する、私たちの生活に根差した学問なのです。
皆さんが日頃通学で何気なく使っている電車から、旅行で活躍する飛行機や新幹線、終電後にお世話になった人もいるであろうタクシーまで、世の中には様々な交通手段があります。これら交通手段の価格はどのように決まっているのでしょうか。交通経済学では、主に理論と計量分析を用いてこの疑問に迫っていきます。
かなり簡単な説明になってしまいましたが、交通経済学についてご理解いただけましたか? もちろん価格設定は交通経済学で研究することができる一部にすぎません。他にも多くのテーマがあり、自分の関心にしたがって研究をすることができます。座学やプレゼンテーションにとどまらず、実地見学や企業の方をお招きしてのご講演等実地的な学びができるのも、このゼミの特徴です。
ゼミの雰囲気に関しては、学年関係なく仲が良く比較的落ち着いていると思います。今年から対面での活動ができるようになったことで、ゼミの時はもちろん授業や休み時間も一緒に過ごすことが多いです。また、ゼミ員同士だけでなく教授との関わりも多く、ゼミやカウンセリングにおいて一人一人親身にアドバイスをくださいます。
ここまでご覧になって、少しでも加藤ゼミに興味を持っていただけていれば嬉しいです。SNSでも随時情報発信をしていきますので、ぜひチェックしてみてください。
最後に、加藤ゼミは勉強も遊びも全力で打ち込むことができる素晴らしいゼミだと自負しております。そんな魅力あるゼミで、残り2年間の大学生活を楽しみたいという意欲にあふれた皆さんのご応募を、ゼミ員一同お待ちしています。
加藤ゼミの沿革
慶應義塾において交通経済研究の歴史は深く、福沢諭吉先生は著書である『西洋事情』(1869)や『民情一新』(1879)の中で交通が文明開化に必要な財であると述べており、福沢諭吉先生が「交通論」の嚆矢とも言われています。
慶應義塾ではやがてヴィッカースを始めとした外国人講師が招聘されたため、「交通論」は他大学とは異とした系譜を辿りました。
加藤一誠研究会は2015年度の中条潮先生ご退職と、中条潮研究会の活動終了と同時期に発足した中条潮研究会の兄弟ゼミに当たります。
現在の3年生が7期目とまだまだ歴史は浅いゼミですが、真摯に研究を重ね、新たなことに挑戦していくことで日々、成長しています。
加藤一誠研究会の伝統を築くのは現世代のゼミ員だけでなく、これからのゼミ生の在り方が大きく関わっています。
我々と共に学問に真摯に向き合い、伝統を築いていけるようなゼミ生を我々は求めています。